健康コラム
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「口腔機能低下症(オーラルフレイル)とインプラント治療」について
汐田総合病院 歯科・口腔外科 濵田 勇人医師

口腔機能低下症(オーラルフレイル)とは
「食事の時に硬いものを避けている」「食事に時間がかかる」このような変化は、お口の機能が少しずつ衰えるオーラルフレイルのサインかもしれません。
お口の衰えは自覚しにくく、進行すると食事や会話といった日常生活に影響を及ぼします。海外の報告では60代で35%、70代で44%が罹患していると言われています。
オーラルフレイルが招く影響
歯周病などで歯を失い噛む力が低下すると、栄養状態や体力の低下につながります。また人との食事を避けるなど、社会的活動にも影響が出ます。お口の問題は生活の質全体に関わる重要な要素になります。

失った歯への対応が重要になる理由
オーラルフレイルへの対応には歯科治療が欠かせません。特に歯を失った状態をそのままにしておくと、噛む力の低下が進み、残りの歯やあご周囲の筋肉や飲み込みにも負担がかかります。失った歯を補う治療は、お口の機能を保つ上で非常に重要です。
オーラルフレイル対策としてのインプラント治療
歯科インプラントは、失った歯の代わりにあごの骨に人工の土台を埋め込み、その上に歯を作る自費診療による治療法です。
安全性が高く自分の歯と同等の噛む力を回復できることから、オーラルフレイル対策が期待できます。
また入れ歯のように取り外す必要がなく、周囲の健康な歯を削らずに済む点も特徴です。一方で、外科的手術を伴うため、全身の健康状態やあごの骨を細かく検査する必要があります。

当院でのインプラント治療について
私自身インプラント診療に携わる中で、「噛むこと・食べられること」を取り戻し、笑顔や前向きさを取り戻す方を多く見てきました。インプラント治療はお口の機能を改善させ、オーラルフレイルの進行を防ぐための一つの選択肢です。
当科には学会認定専門医・指導医が在籍し、治療に際しては多職種と連携しながら、より高度で安心安全な治療を心がけております。オーラルフレイルでお困りのことがあればご相談下さい。