院長あいさつ

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汐田総合病院 院長 宮澤 由美

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 汐田総合病院の歴史は1953年に「働く者の医療機関」としてスタートした旧汐田診療所まで遡りますが、1960年の病院化、1987年の総合病院化、2001年の新築移転を経て、団塊の世代が後期高齢者になる2025年を迎えようとしています。横浜市鶴見区も京浜工業地帯の街から、高齢者や障害者、外国人な>ど多様な人が多様な価値観をもって暮らす街へと変わってきました。 

 全国的には人口減が進む中、首都圏の当院を取り巻く環境はまだ緩やかな人口微増が続き、中でも高齢人口の大幅な増加とともに更なる医療需要・介護需要が見込まれる地域です。その中で中核病院をはじめとする近隣の医療機関との機能分化と連携を深め、無料低額診療事業を核として、無差別・平等の地域包括ケアの拠点となるような病院を目指します。さらに、当院の目指すべき方向性として、「高機能ケアミックス病院」から「地域生活支援病院」への転換を図ります。「地域生活支援病院」とは一定の急性期・救急機能を備えながらも、回復期病床が充実した、地域住民の生活を医療を通して支援することに重点をおく病院です。差額ベッド料がなく、経済的要因で差別をせず、社会的弱者に寄り添う、無料低額診療施設としての社会的使命を果たすことは開院以来、守り通してきた理念です。理念を守りつつ、時代の変化に柔軟に対応できる医療機関でありたいと思っています。

外来機能を変更します。(2024年10月08日) 

 汐田総合病院には毎日300名以上の方が外来受診されています。地域で暮らす方がかかりつけ医療機関として当院をご利用いただき、健康や医療についてともに考えていくパートナーとなって頂けることは大変ありがたいことと思っています。このホームページにも総合病院の中にあるかかりつけ外来としてのご利用を呼びかけていた時期もありました。
 しかし、令和3年5月に「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」(令和3年法律第49号)が成立・公布され、令和6年10月1日から医療機関等情報支援システム(G-MIS)による外来機能報告制度が開始されました。厚生労働省が定める第8次医療計画でも、いわゆるかかりつけ機能はクリニックや一般床200床未満の病院にゆだね、一般床200床以上の病院は救急や入院前後の外来管理、高度な医療機器を利用した検査など病院でしかできない外来診療に専念することが求められています。これに対する対応として、敷地内のうしおだ在宅クリニックを総合ケアセンタービル4階から1階に移し、外来診察室を拡充すべく工事を行っています。2025年1月からはうしおだ在宅クリニックのかかりつけ機能を強化し、汐田総合病院の外来は救急や専門外来、高度医療機器を用いた検査などに集約し、外来機能を変更します。診療科については皮膚科と小児科はうしおだ在宅クリニックへの移転となります。
 うしおだ在宅クリニックのリニューアルオープンは2025年1月4日ですが、これからは「かかりつけ機能はうしおだ在宅クリニック」「救急、入院、検査、健診は汐田総合病院」を合言葉に矢向地域の2つの拠点の機能に応じたご利用をお願いいたします。