健康コラム

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予防接種はお済みですか?

汐田総合病院 小児科 冨澤 明子医師

 春先から続く新型コロナウィルス感染拡大に伴う外出自粛の影響で、体力及び学力の低下やスマホ依存、児童虐待などが懸念される子ども達ですが、もうひとつ心配されるのが予防接種の中断です。新型コロナウィルス以外の感染症の蔓延も予防しなければならない大事な医療です。代表的な予防接種を挙げてみます。対象年齢は『横浜市保健所 予防接種』で検索下さい。

3歳までの予防接種

 公費負担では、1歳までにヒブ3回、肺炎球菌3回、4種混合3回、B型肝炎3回、BCG1回があります。ヒブと肺炎球菌は初回の接種開始時期が遅れると接種回数が少なくなる点に注意が必要です。

 感染力が強いので1歳を超えたらなるべく早く麻疹・風疹、水痘接種が必要です。ヒブと肺炎球菌の追加接種も1歳から可能です。

 2020年秋ごろからはロタウィルスワクチンの公費接種化も予定されており、決定した場合はこれも1歳以下の早期に接種期限があります。また、3歳までに水痘2回目があります。

日本脳炎

 3歳を過ぎたら1回目と2回目、その1年後に3回目、9歳過ぎに4回目があります。事情があって3歳未満で接種する場合は生後6か月から可能ですが、1回の接種量は半分量になります。

麻疹・風疹追加

 小学校にあがる前の年の4月1日から翌年3月31日までと、かなり狭い範囲限定接種です。2種混合は11歳を過ぎたら接種です。

女子の子宮頸がんワクチン(小6から高1まで)

 横浜市健康福祉局のホームページ(子宮頸がん予防で検索)をご覧になり、ご家族で接種を受けるか否かご判断下さい。

日本脳炎定期接種救済措置

 該当する方は、生年月日で分けられています。

  1. 平成11年4月2日〜平成19年4月1までの方は20歳までに未接種分を接種できます。
  2. 平成19年4月2日〜平成21年10月1日までの方は、1期対象回数で不足分を9歳から13歳未満までの間に接種できます。

 接種期間が標準スケジュールより大幅に空いてしまったり、該当年齢で開始出来ていない方がいらっしゃいましたら、母子手帳と公費問診表を持参していただいて外来に相談にいらして下さい。当院外来では診療時間内であれば、一部のワクチンを除いて予約なしで毎日接種可能です。

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