健康コラム

掲載日:2016年7月1日

「認知症のお話」(3)


汐田総合病院 医師 宮澤由美

何となく不安な方は

 病気は知らない間に発症し、徐々に症状が出てくるものです。健康診断や人間ドックは症状の有無に関わらず、定期的に健康状態をチェックし、無症候・未発症の疾患あるいは危険因子を発見するところに意義があります。

 汐田総合病院では従来の脳ドックに加え、認知症に特化した「認知症ドック」を始めています。物忘れについて「病院にかかるほどの症状はないが、何となく不安」「親戚の人が認知症になり、自分も心配」という人におすすめです。

詳しい検査や外来診療もあります

 検査の内容としては、認知症のスクリーニングテストであるミニメンタルステート検査(MMSE)に始まり、血液検査、胸部レントゲン、心電図、脳の画像検査であるMRIを行います。MRI検査は通常の撮り方に加え、ブイエスラド(VSRAD)という早期のアルツハイマー型認知症診断に役立つ解析も行います。

 結果についての説明は約2週間後に神経内科の専門医が行い、もちろん質問などにもお答えします。特に心配な検査結果が出なかった場合は認知症予防に努めて頂き、定期的なチェックを受けることをおすすめします。

 気になる異常があった場合は、保険診療による受診をご案内します。「認知症ドック」は保険診療ではありませんので、費用は税別6万円(友の会会員は5万5千円)と高額です。費用はかかっても、自分の意思で認知機能をチェックして、今後の健康を考えたい方には最適です。

 すでに物忘れの症状があり、認知症が疑われる方には、保険診療による「認知症外来」や「物忘れ外来」の受診をおすすめしています。

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上の画像は、エーザイ株式会社「早期アルツハイマー型認知症診断システムブイエスラドについて」より引用