健康コラム

掲載日:2014年9月26日

生活習慣病と予防(1)「みんなで歩こう!」


汐田総合病院 澁谷 恭子医師

 

医療過疎地域では

 私は医師として汐田病院でお世話になる前、10年ほど東北や北海道の医療僻地で生活習慣病の予防の仕事に従事してきました。先月の週末も岩手県の皆さんのウォーキングイベントに招かれて一緒に歩いてきました。皆さん70代以上で90歳の人もいます。

緑の森を約1時間歩き、健康のお話をして楽しくお昼を頂きました。医療過疎地域の皆さんに、歩く習慣――歩数計を身につけ毎日7000歩から10000歩歩き、血圧を毎日計測記録する――をつけていただくことで、どの地域もほぼ1年で数百人の様々な健康状態の皆さんの血圧の平均がきれいに10㎜/Hg下がりました。冬は雪が降るので体育館をぐるぐる回って歩くなど、毎日続ける為の様々な工夫をされていました。

お仲間と

 歩きたいけれど、きっと続かないと思っていらっしゃる貴方に成功のヒントがあります。それは一人で歩くのではなく、仲間とチームで歩くことです。最小チームはご夫婦でOKです。

 近所のお友達に、お隣夫婦にも一声かけて、毎朝毎夕決まった時間に集まって歩きます。自分一人だとなかなか続けられませんが、チームをつくると「仲間に悪いから行くか」といやいやでも続けられるのです。

 自然の変化を感じ、楽しみながら歩くとなお良いですね。歩く仲間が増えれば、近郊の自然豊かなコースをピクニック気分で歩くのも楽しいと思います。

交流が多い人ほど

 ソーシャルキャピタルという言葉があります。文字通り社会資本という意味ですが、ソーシャルキャピタルが高いとは人々の交流、つながりが多く存在するということです。

 イタリアの社会学の研究ですが、ご近所付き合いがあり、夕御飯のおかずも分ける南の地域と、人々の交流が少ない北の地域で、同じ年齢層の比較研究で心血管障害に罹患する数はソーシャルキャピタルが低い地域が有意に高かったそうです。歩くことは健康の基本です。

 一人で頑張るより仲間と楽しみながら始めてみてください。気持良い行楽の季節を迎えます。ペットボトルの水も忘れずに。