健康コラム

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高血圧について

川崎協同病院 研修医 河合武揚医師

 

 皆さまこんにちは。川崎協同病院から研修させていただいている、研修医の河合と申します。今回は生活習慣病の一つである高血圧についてお話しさせていただきます。

 

高血圧ってどんな病気?

 高血圧とは文字通り『血圧』が『高くなる』病気のことですね。日本人の約1/3が罹患していると言われていて、皆様にとってもなじみの深い病気だと思います。ですが、高血圧の何が悪いのか、血圧が高いことが原因で起こる体の不具合(医学用語で合併症といいます)のことはあまりご存じないのではないでしょうか。
 血圧が高い状態が続くと血管や心臓に負担がかかり、様々な合併症を引き起こします。有名なのは心筋梗塞や脳卒中ですね。これらの病気は時に命を落としたり、重篤な後遺症を残したりなど、その後の生活の質を大きく落とします。だから高血圧の治療が必要なんです。

 

原因は?どんな治療法があるの?

 高血圧の原因としては生活習慣病と言われる通り飲酒量、塩分摂取量、活動性、肥満など様々な生活習慣が関連すると考えられています(他に生活習慣によらない高血圧もありますが、今回は省略します)。
 高血圧の治療には大きく非薬物療法(生活習慣の改善)と薬物療法がありますが、生活習慣の改善は全ての患者さんに推奨されており、飲酒制限、塩分摂取制限、運動療法などが含まれます。
 一仕事終えた後のビール、大好きなラーメン、おいしいですよね。これらを全ていきなりやめようだなんて思わなくていいんです。
 生活の中で譲れないことはもちろん個人個人で異なります。ビール500ml缶だったのを350ml缶に変える、ラーメンのスープを飲み干さない、少し遠いコンビニに歩いて行く。まずはできることから改善していきましょう。最初の一歩を踏み出す、また、それが持続できるようにサポートするのが我々医療者の役割だと思っています。
 今回高血圧に関してごく簡単にご紹介させていただきましたが、これをきっかけに少しでもご自身の健康に興味を持っていただけたら幸いです。

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