健康コラム

掲載日:2016年11月28日

肌の乾燥にご用心「皮脂欠乏症」


汐田総合病院 皮膚科 松本桂 医師

住環境の変化も一因

 肌に感じる風からも少しずつ冬の訪れを感じる今日この頃、皆様の肌は冬を迎える準備はできているでしょうか。空気が乾燥しやすい秋から冬にかけて、皮膚が乾燥してかさかさする、ひび割れる、粉をふいたように白くなるといった症状が出てくることがあります。

 体の中でも特にひざ下(すね)、背中、腰まわりによく現れます。皮脂欠乏症と呼ばれ、皮膚の水分を保つために必要な皮脂が減少することが原因となります。特に近年は住環境の変化により、気密性の高い室内でエアコンを使用する機会が増え、以前より皮脂欠乏症の方が増加傾向にあります。

予防するためには

634-2 皮脂欠乏症を予防するためには「こまめに丁寧に」日常的なスキンケアが重要です。肌の乾燥を感じ始めたら、お風呂上りに保湿剤を塗ります。肌に湿り気がある間に使用すると、角質層に水分を閉じ込められるので効果的です。1日1回で不十分でしたら、1日数回塗る必要があります。

保湿剤の剤形には軟膏、クリーム、乳液、ローションタイプがありますが、乾燥しやすい秋から冬にかけては保湿力の高い軟膏やクリームタイプがお勧めです。

 また、お風呂ではナイロンタオル等刺激の強いものでゴシゴシ洗うと皮脂を取り過ぎてしまうので、十分に泡立てた石鹸の泡で優しく洗うように心がけます。

 直接肌に触れる衣類はポリエステルなどの化学繊維ではなく綿やシルクなど天然繊維とし、室内は加湿器を使用したり洗濯物を干して湿度を50%以上に保つことが大事です。

悪化・湿疹に注意

 皮脂欠乏症が悪化し、赤み・かゆみが出現すると皮脂欠乏性湿疹となり、この場合は保湿剤のみの外用では症状が治まりにくく、ステロイド外用薬を併用しての治療が必要となります。かゆみが強い場合には、抗アレルギー剤等かゆみ止めの内服薬も併用します。

 汐田総合病院皮膚科でも、毎年秋から冬にかけて皮脂欠乏症の方が多く受診されます。「前シーズンまでは大丈夫だったのに」という方もいらっしゃいます。皮膚科では月曜日から土曜日まで外来診療を行っており、予約は不要です。気になる症状がありましたら、ぜひ一度受診してみてください。