健康コラム

掲載日:2009年1月1日

認知症の正しいご理解を(1)


リハビリテーション課部長 宮澤 由美医師

認知症という言葉を聞いた時、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?できればかかりたくない病気、介護が大変な病気、治らない病気、という答えがアンケート調査では多いそうです。高齢化社会に突入した日本では2035年には認知症の方は300万人以上になると予想されていますので、多くの人にとって他人事ではない、身近な病気といえます。現在は元気な方も、“いつか行く道”として正しい知識を持つことが必要です。

認知症とは

脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通の社会生活がおくれなくなった状態を総称していいますので、原因となる病気は、アルツハイマー型認知症、ピック病、脳血管障害、慢性硬膜下血腫や水頭症、脱水や電解質異常、甲状腺ホルモンの異常など50種類を超える病気があると言われています。

どこに相談?

認知症ではないか?という思いを抱いた時は、かかりつけ医に相談し、まず、本当に認知症かどうか、ミニメンタルテストなどの検査や問診で診断してもらいましょう。一般に、記憶力が低下する、理解力が低下する、考えがまとまらなくなるなどの症状が一般的ですが、今日はいつ、ここはどこ、あの人は誰?といった見当識の異常がみられることも多いものです。その後、頭部CTやMRI、SPECT、血液検査などを必要に応じて行い、原因疾患を診断することになりますが、この場合は神経内科や脳外科、または物忘れ外来やメモリークリニックなどを紹介されることもあるでしょう。認知症の中で、慢性硬膜下血腫や水頭症、脱水や電解質異常、甲状腺ホルモンの異常などは治療が可能です。一番数が多い、アルツハイマー型認知症は残念ながら、根本的な治療法はありませんが、進行を遅らせる薬があります。

「暮らしとからだ」第539号(2009年1月1日付)