健康コラム

掲載日:2006年4月1日

補聴器のはなし


汐田総合病院耳鼻咽喉科 塩野久子医師

補聴器はもっているけれど、雑音がうるさいしよく聞こえないから使っていません。そのような話をたびたび耳にしますが、皆さんはいかがでしょうか。

補聴器が役にたたなかった原因

音を感じる内耳の細胞や音を伝える神経線維が、病気やけがで障害されると難聴になります。年を取るだけでも同様のことが起こります。このような難聴は治療が困難なため、聴力を補う補聴器が必要とされます。ただし、メガネはかけるとすぐよく見えますが、補聴器はそうはいきません。機械からの音に耳を慣れさせたり、聞きやすい音になるように機械の調整が必要になるのです。そうしないと、わずらわしいだけの機械になってしまいます。

補聴器の買い方

補聴器を使うまでの手順は次のようになっています。耳を診察し、現在の聴力・ことばの理解力・どの程度まで音を大きくできるかなどについて調べます。この結果をもとに、希望や使う状況にあわせて機種を選びます。価格は10万円前後から40万円ほどと大きな開きがありますが、値段が高ければよく聞こえるという訳でもありません。ご自身の耳にあったものを聞きながら選んで下さい。その後、何度か調整をしながら、使い慣れる練習をします。

補聴器は手軽に購入することはできますが、専門医の診察の上、機械の調整や使い方の指導のできるお店での購入をお勧めします。また、金額的な問題はありますが、両側難聴の方は両耳に補聴器を使った方が聞きやすいようです。

また、両側高度難聴の方は、身体障害者に認定されると補聴器購入の際補助される仕組みもありますので、ご相談下さい。

補聴器の調整と練習が大切

大事なことは、聞きやすい音になるように調整をすること、補聴器に使い慣れるように練習することです。話す方もできるだけ正面で話したり、話す速さや声の大きさを考えてあげるとよいでしょう。

「暮らしとからだ」2006年4月号