言語聴覚療法

特徴

言語聴覚療法は脳血管障害や、事故による頭部外傷後、神経疾患などによる言語障害(失語症、構音障害など)や高次脳機能障害(注意障害、記憶障害、前頭葉機能障害など)、摂食嚥下障害に対して、患者様の症状および状態に適したアプローチを提案し、生活に即した支援をしています。

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失語症に対しては、検査や日常場面からコミュニケーション能力の問題点を捉え評価を行います。多角的なアプローチを行い、言語機能の改善だけでなくコミュニケーション能力全体の向上や、残存能力を活かした段階的な訓練プログラムを展開しています。たとえば、コミュニケーションノート(生活で必要な絵と文字を用いて一覧化したもの)を作成し、活用方法の練習なども行います。

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また、ご家族のリハビリ見学を通して、コミュニケーション方法やポイントなどのご説明、実際の生活場面でお困りのことなどのアドバイスもいたします。必要に応じて退院後のフォローも含めた外来リハビリや訪問リハビリ、短時間デイケアも提供しています。

高次脳機能障害は脳の損傷により注意力、記憶力、思考等の高次脳機能が障害されることを言います。一目でわかる症状ではないので、ご家族でも気づかない場合があります。また、日常生活では支障はみられない場合でも、職場復帰後や社会交流の場面で問題がみられることがあります。

当院では検査によって症状を捉え、必要な訓練を行い、退院後の生活場面での環境調整の工夫や適切な対応の仕方などをご本人、ご家族にアドバイスさせて頂きます。

自動車運転についてはSDSA(脳卒中ドライバーのスクリーニング評価)を用いて評価を行っています。医師による自動車運転の可否判断の一助として対応させて頂いています。

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ムセがある、飲み込みにくい、食欲がないなどの摂食嚥下に問題がある方に、医師の診断のもと、医師・歯科医師・看護師・管理栄養士・放射線技師などの多職種と連携し対応しています。

より信頼性の高い評価・診断を目的として、嚥下造影検査(VF)、嚥下内視鏡(VE)を用いての嚥下機能評価も行っています。少しでも安全にお口から食べられるような姿勢や食形態の工夫、環境調整等を検討し提案させて頂いています。