汐田総合病院だより第6号(2014年11月)

汐田総合病院の夢を描き看護責任者として四半世紀。看護部紹介。施設紹介「うしおだ老健やすらぎ」。


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 2014年度診療報酬改定はマイナス改定であるとともに医療・介護総合法の先取りで、現時点でもすでに入院できず、施設にも入所できない在宅難民を各地で生み出しています。医療・介護総合法の具体化として病院の病床機能報告制度の運用が開始されます。来年の国会には入院時食事療養・生化活療養費の負担増、大病院外来定額自己負担の法案が出される予定です。介護保険制度でも要支援者の見直し、一定の所得を有する利用者負担を1割から2割へ。特養の入所者を要介護3∼5に限定するなど患者利用者としても大変なことになりますし、医療ソーシャルワーカーやケアマネージャーなどの仕事をする人たちにとっても、八方手塞がりになってしまう状況になってしまいます。病気になった時、介護を受けたい時にお金のあるなしで、十分な医療介護を受ける事ができない実態がますます横行してきます。このままでは人権としての医療介護は守ることができません。汐田総合病院としては人権を守る立場で社会保障運動にとりくんでいきます。駅頭での署名活動などでお見かけの際は、ご協力をお願いします。 うしおだ老健やすらぎは、汐田総合病院の3階にある鶴見区で唯一の介護老人保健施設(老健)です。施設入所定員は50名、デイケア定員30名と小さいながらも、明るく、家庭な雰囲気を大切にしてきました。地域のみなさまに支えられ、今年で13年目を迎えました。 老健は、要介護者の在宅復帰を目的とした中間施設として位置づけられています。当施設でも多くの利用者様にはリハビリを重視してもらっています。多くの方が病院から退院し、老健でリハビリし、その後自宅へもどっています。在宅生活がスムーズに過ごせるよう、医師や看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士などが連携をとりながら、その方にあったリハビリを実施しています。現在、在宅復帰される方が全体の50%を超えたため、在宅復帰強化型施設として届出をしています。 また、在宅で生活されている方には、短期間のお泊りができる「ショートステイ」の利用を受け入れたり、通いのデイケアの利用をしてリハビリ継続もできます。在宅生活を続けながら身体機能の維持・回復や認知機能訓練を重視したサポートも重視して行っています。 さらに、施設や在宅生活でお困りの際には、支援相談員や介護支援専門員(ケアマネージャー)がご利用者様やご家族様の相談にのったり、その方にあった施設サービス計画(ケアプラン)を作成しています。在宅生活で往診や訪問看護が必要な方には、汐田総合病院やうしおだ在宅クリニック、訪問看護ステーションなどと連携して対応しており、安心して在宅生活を過ごしていただけるよう支援しています。 今後、地域包括ケアを実施するにあたり、在宅生活を支える老健施設の役割は重要と考えています。今後も鶴見・川崎地域の在宅復帰の拠点として努力していきたいと思います。これからも、みなさまのご支援のほどよろしくお願いいたします。**編集後記** 私どもが加盟している「民医連」では2年に1度、看護介護活動研究交流集会という企画があり、第12回が青森県の会場で10月に開催されました。全国の学びから、これからも「患者の立場に立ち、患者の要求から出発し、患者とともにたたかう」医療・介護の実践に努めてまいります。次回 第7号は春ごろにお目にかかります。 松井・奥田公益財団法人 横浜勤労者福祉協会汐田総合病院〒230ー0001 神奈川県横浜市鶴見区矢向1ー6ー20 ☎045ー574ー1011㈹USHIODAどうなる?これからの医療介護制度?∼在宅復帰と住宅生活を支える施設∼うしおだ老健やすらぎ横浜勤労者福祉協会の施設紹介汐田総合病院検索検索


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