健康コラム

掲載日:2008年8月1日

しびれ


神経内科部長 南雲 清美医師

日本語のしびれ

しびれは漢字で‘痺れ’(痲)と書きます。日本人特有でしびれの共通体験として‘正坐時のしびれをきらす’があります。それには足がびりびりする、感覚がない、足が動かない、など多種の現象が含まれています。

医学的な“しびれ”

医学的な“しびれ”の内容は、1感覚系の障害として、感じが鈍い、ビリビリ・チクチク感がある、ジャリの上を歩いている感じなどの異常感覚があります。2、運動系の障害として、足に力が入らない、口がしびれて呂(ろ)律(れつ)が回らないなどがあります。3、1と2が混在する場合の3種類に分けられます。

しびれの原因

しびれの原因として、①慢性動脈閉塞症などの末梢循環不全、②過呼吸発作、③ 関節リウマチなどの炎症疾患、④末梢神経障害、脊髄障害、脳血管障害、てんかん等の神経疾患が挙げられます。手のしびれの主な原因は、手(しゅ)根管(こんかん)症候群(正中(せいちゅう)神経障害)、橈(とう)骨(こつ)・尺(しゃっ)骨(こつ)神経障害、頸部脊椎症、脳血管障害があります。下肢のしびれには腰椎症による坐骨神経痛、閉塞性動脈硬化症やヘビースモーカーによる末梢循環不全、糖尿病による神経障害が代表的です。顔のしびれは、手・口がしびれる脳血管障害、片側下口唇部のしびれを起こす膠(こう)原病(げんびょう)、悪性腫瘍があります。体幹部のしびれの原因は帯状疱疹(たいじょうほうしん)、糖尿病、サルコイドーシス等があります。

病院を受診する時は

しびれで病院を受診する時は、しびれの内容、分布、範囲、をはっきりさせましょう。しびれの発症が、突然か、徐々にか、さらに痛み・運動麻痺を伴うか。しびれの誘因因子として、歩くと足のしびれが増悪し、休むと改善する。頸を後屈すると手がしびれる。寝ていると手がしびれる。既往歴、職業歴、内服薬も把握してお話しましょう。

ティネル微候

ティネル微候。手首を叩き、第1-3指にしびれが走る時、手根管症候群と疑われる。

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ファレン試験

「暮らしとからだ」(2008年8月1日付)