健康コラム

掲載日:2008年1月1日

一般外来と脳ドッグとの違い


脳神経外科(副委員長) 小澤 仁医師

今回は、通常の外来通院で行われているMR撮影・読影結果と、「脳ドック」での撮影・読影結果との違いについてお話しましょう。

一般外来でも、以前と比較してみますと、詳細な病変が描出できるようになり、診断に効果を発揮してます。一般外来で、数々のMRと称される断層写真やMRAと称される血管を描出した写真を見ると、全てがわかってしまうように思われます。しかし外来診療は短時間であるため、充分な検討ができかねる場合もあります。

我々も、MR・MRA撮影後に確認する医師と、一般外来で説明する医師と、二重の確認をしてますが、残念ながら、それでもあまりに小さな病変は見落としてしまうことがあります。

特に血管の写真では、プリントされた写真ですと、限られた角度で、しかも一つずつが小さいため、見落とす可能性が高くなってしまいます。

実際、私も一般外来の患者さんで、「動脈瘤がなくて良かったですね」、とお話してしまった、あるいはお話しそうになり、気になったため脳ドック用の当院の高性能コンピューターにて再度確認したところ、動脈瘤が見つかった患者さんもいらっしゃいます。

現在、脳ドックにて5人に1人の割合で動脈瘤が、10人に1人の割合で脳動脈狭窄が見つかっていますが、幸い直ちに治療を検討したほうが良い、という患者さんはいらっしゃいませんでした。

受けられた脳ドックの結果をもとに、ご自身の生活全般をしっかり見直すきっかけになった患者さんが殆どであることは幸いです。また、脳ドックの説明の際、脳のことのみならず、病気の様々なことのご相談もさせていただくこともあり、友の会の皆さんを中心とした地域の方々の健康に対する意識の高さを再確認しました。脳の病気は、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症、心臓病の影響を直接受けるものが殆どであるため、皆さんの健康向上を目的に、脳ドックを普及していきたいと思っております。

一般外来撮影

一般外来撮影


脳ドッグ撮影

脳ドッグ撮影


「暮らしとからだ」(2008年1月付)