健康コラム

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頭痛のはなし(1)

汐田総合病院脳外科(副院長) 小澤 仁医師

「頭痛」という言葉を聞くと、「片頭痛」や「くも膜下出血」を思い浮かべる方が多いと思いますが、これらは「頭痛」を覚える病気の中でも比較的頻度が低いのです。今回は、比較的危険度の少ない頭痛について、お話します。

最も頻度の高い「緊張型頭痛」

「頭痛」の中で、最も頻度の高いものが、頭や首の筋肉が様々なストレスや緊張することによって起こる、緊張型頭痛(筋収縮性頭痛、筋緊張性頭痛)です。これは頭痛全体の22%程度を占め、頭痛を訴える男性の18%、女性の26%にあたり、一生涯に半数の方が経験するとも言われています。いずれの年代でも女性の方が多いようです。圧迫されるような、締めつけられるような痛みで、頭の両側が痛むことが多いようです。

「片頭痛」は前兆の無いものと、あるものが

一方、よく耳にする片頭痛は、頭痛全体の8%程度で、頭痛を訴える男性の4%、女性の12%、と言われています。三十歳代の女性の20%、六十歳代でも8%で、男女とも働き盛りに多いようです。片頭痛は大きく、前兆の無いものと前兆のあるものとにわけます。前者の場合は、頭痛が数時間から数日続き、頭の片側が脈打つように痛み、歩いたり階段の昇り降りをすることなどによって悪化するのみならず、吐き気をもよおしたり、光や音が不快に感じられたりするものです。後者の場合は、見え方、皮膚の感じ方、話の仕方に変化が現れるなどの前兆が、五分から一時間程度続き、この前兆中や前兆後一時間以内に頭痛が起こるものです。

鎮痛剤による「薬物乱用頭痛」

一方、最近注目されているものは、「薬物乱用頭痛」です。ここで言う薬物は、社会問題となっている「薬物」とは異なり、多くは「鎮痛剤」、即ち町中の薬局で売られている、皆さんの御家庭にもある痛み止めの薬が該当します。

脳腫瘍、脳内・外出血、くも膜下出血は、頭痛の中でも頻度が少なく、「頭痛」を訴える方の1%程度とも言われていますが、危険な頭痛ですから、これらについても別号でお話しましょう。

「暮らしとからだ」(2005年2月付)

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