健康コラム

掲載日:2017年3月1日

「がん」に向き合って(前編)


汐田総合病院 外科 長谷部行健医師

汐田総合病院外科は、東邦大学医療センター大森病院一般消化器外科医局の関連病院として、2015年6月から新たな体制で外科医療に取り組んでいます。

 最近のがんをめぐる現況、がんと生活様式の関連、がん治療に重要なことと、後編では当院外科の診療内容について述べさせていただきます。

がんをめぐる現況

 2015年にがんに罹患した方の人数は約98万人、がんが原因で亡くなった方は約38万人と報告されています。罹患者数はある都道府県の人口、死亡者数もある市町村の人口に相当する数です。いかに多くの方が、がんを患い亡くなっているかを如実に表した数字であると言えます。

 最近の動向として、男性では前立腺がんに罹患される方が増加し、2015年にはがん罹患疾患の第1位となりました。女性では乳がんに罹患される方が第1位ですが、最近は肺がんに罹患される方が増加しています。がんが原因で亡くなる方は、男女ともに胃がん、大腸がんなどの消化器系のがんで亡くなる方が上位を占めています。

 がんに罹患する年齢、がんで亡くなる方は50~60代から増加傾向にあり、高齢になればなるほど罹患者、死亡者ともに増加してきます。読者の皆様の年齢はいくつですか?がんに罹患しないような生活様式を送ること、早期にがんを発見し治療することが重要です。

がんと生活様式との関連

 がんの発生と生活様式には密接な関係があります。がんは何らかの原因で遺伝子が障害され発生する疾患ですが、障害の原因となるような要因は普段の生活環境に潜んでいます。要因となりうる環境、食べ物、疾病などを理解し普段の生活から気を付けることが、がんになるリスクを下げる上で重要となります。

 一般的にがんの原因となる要因として①飲酒②喫煙③肉の過剰摂取④肥満⑤塩分の過剰摂取⑥糖尿病などがあげられます。これらの要因は普段我々が生活している中に普通にあるごく身近な要因と言えます。これらの生活様式に当てはまる方がすべてがんを発症するわけではありませんが、そうでない方と比べるとがんになるリスクが高いという認識のもと、日ごろの習慣、食生活に気を付けなければいけません。

 また、早期診断ががんの治療に非常に重要であることから、がん検診をうけることの重要性も認識しなければなりません。

(次号、後編に続く)