健康コラム

掲載日:2017年2月1日

花粉症シーズン到来 ~その新しい治療~


汐田総合病院 耳鼻咽喉科 塩野久子医師

 今や国民病とも言われるようになった春の花粉症ですが、そろそろその季節が近づいてきました。昨年まで症状がなかったと言っても安心はできません。大人もそうですが、子どもの発症も年々増えています。

 今回は最近注目されている治療法「舌下免疫療法」を紹介しながら、花粉症の人もそうでない人も、一緒にその対策を考えてみましょう。

初期治療

 症状がひどくなる前、花粉が飛び始める時期や軽く症状が出はじめた時に薬を開始すると、症状の開始を遅らせたり最盛期の症状を軽くできることがわかっています。種々の薬がありますので、医師と相談しながら自分にあう薬を探し、あれば覚えておくとよいでしょう。

新しい治療「舌下免疫療法」

 最近「舌下免疫療法」という体質改善の治療が行われるようになってきました。これは花粉症の原因であるスギ花粉エキスを少量から体内に投与して、徐々に体を慣らし、症状を抑えたり和らげる治療です。残念ながらヒノキ花粉症は適応ではありませんが、いろいろ薬を試しても効果のない人、眠さなどの副反応で困る人、妊娠・受験等で薬の使用を控えたい人に行う治療の一つです。

 毎日1回舌下にスギ花粉エキスを滴下する方法で、自宅で行うことができます。花粉が飛ばない時期も含め、3年から5年毎日続けることが必要ですが、治療終了してもすぐ効果がなくなるわけではありません。

 この治療の開始は花粉症が落ち着く6月以降となります。全員に効果があるとは言えませんが、症状が軽くなったり、使用する薬の量を減らすことができるので、興味のある方は一度医師に相談されてみてはいかがでしょうか。

セルフケア

 自分でもできる対策をまとめてみました。
 対策アイテムとして重要なマスクは、種類も値段もいろいろで購入時に迷うことも多いと思います。顔面と間に隙間ができないようなマスクを選ぶことが大事ですが、さらにマスクの内側にガーゼをあてるだけでも花粉量を減らすことができます。

自分でできる対策

 家では:

  • 日中はドアや窓は閉めておく
  • 洗濯物や布団の外干しは避ける
  • 干したらよく花粉を落とす
  • こまめに室内を掃除
  • 空気清浄器も有効
  • 花粉情報に注意して行動する

 外出時には:

  • 花粉が多いときは外出を避ける
  • マスク・メガネ・帽子を着用
  • 花粉が付きにくい衣類を選ぶ
  • 帰宅時、入口で衣類や体についた
  • 花粉をよく落とす
  • 帰宅したら、着替える
  • 洗顔・洗眼・うがい・シャワーなど
  • できるだけ早く花粉を洗い流す

 日常生活では:

  • 体調管理、規則正しい生活
  • 睡眠不足、ストレス、お酒の飲みすぎ、喫煙は症状悪化の一因

今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散予想

 飛散開始は例年並みの2月中旬頃になりそうです。また、横浜の飛散量は昨年並みかやや少ない見込みとなっています。なお、西日本での花粉量は前年より非常に多い予想となっていますので、この地域を訪れる際には十分ご注意下さい。最新の花粉情報に注意し、しっかり対策をしてこの季節を乗り切りましょう。